生前整理をしておいた方がいいと感じた出来事
2022年05月23日 14:57:27
生前整理について皆様どのようにお考えでしょうか？
先日、遺品整理のお見積でお伺いさせて頂いたお宅で生前整理をしておいたら良かったのに、と非常に
考えさせられる出来事がありました。
少しでも参考にして頂けたらと思い、ご紹介させて頂きます。
生前整理をした方がいいと思った出来事の経緯
過日、神戸市内から買取りで来られたお客様から、貴金属
や銀杯等を買い取らせて頂きました。お客様のお話では、
最近、お母様が亡くなられたので、その遺品の処理で来店
されたとの事でした。
ご提示した買取り金額に満足されて、お買取りさせて頂き
ました。
その後、空家になっているご実家の遺品整理と解体工事の
ご依頼を頂き、日時を決めて現地でのお見積等のお約束を
させて頂きました。
当日までの間に、何度か打合せをさせて頂いて、
①建物は築４０年くらい
②２階建てでそれ程大きくない（１階が６畳間×４部屋）
なので、見積金額に問題が無ければ、翌日に作業をして
終わらせる、というところまで、決めましたが、金額や
作業日数に関しては、あくまでも、現場を確認してから、
ということで、当日を迎えました。
立地問題
お見積の当日は、朝から全国的に天候が悪く大雨の予報
でしたが、ご実家が遠方なこともあり、打合せの時間を
お昼にしたことで、雨のピークから外れて幸運でした。
事前にグーグルマップで現場周辺を確認して、幾つかの
心配な点があったのですが、その心配が的中してしまい
ました。
道路が無い・・。現場に着いて思わず、口から出た言葉
でした。正確に言うと車が進入出来るだけの道幅が無い
のでした。実は、これが一番心配していた事でした。
荷物の片付け自体はそれ程、難しくは無いのですが車が
建物の近くに駐められるかどうかは、作業に大きく関わ
ってきます。
今回の場合、建物から進入路（専用通路？）を通って前面
道路に出て、道路の向かい側に少し広めの駐車出来る場所
があり、そこに搬出車両を止めるとして約150ｍを手作業
で運搬しなければなりません。その事を考慮すると作業員
数、作業日数共、大きく違ってきます。
新築した時はどうやって建てたんやろ、等と色々、考えな
がら、建物の中を見させて頂くために、母屋に上がらせて
頂きました。
お品物の量の問題
建物内の荷物の量とお買取り出来る物が無いかを確認して
いきます。
以前に、お母様の貴重品をお持ち頂いていたこともあり、
ざっと、見た感じでは、お買取り出来そうなお品物は少な
いようでした。
並行して荷物の量を確認していくと、思ったよりもという
か、かなりの量の荷物でした。見落としている物が無いか
のダブルチェックと解体工事費算出のために建物全体の大
きさを量ります。そして、算出した数字が・・・
90㎥？一瞬、耳を疑いました。荷物の量が90㎥って、家
の大きさって30坪くらいって聞いてたのに、何で？
90㎥って、面積で考えると30坪の家の床がほぼ、埋まる
量になります。違う言い方をすると、普通の建て売り住宅
１階から２階までが高さ１ｍの荷物で埋め尽くされる量に
なります。建物30坪なのに計算間違いなのでは？とも思い
ましたが、間違いではありません。悩んでいると・・・
結果
荷物の量が９０㎥あり、建物が３０坪くらいと聞いていたのに
どうして、その量になるのかと悩んでいると、解体の工事費を
算出するために建物外周を測っていたスタッフが戻ってきまし
た。建物の大きさは・・・え、７２坪？ それこそ量り間違い
じゃないのかと、何度も確認しました。間違いじゃない。
少し、冷静になって一つずつ確かめていきました。
・６畳間と聞いていましたが、関東間ではなく、本間でした。
・６畳間だけではなく、１０畳間もありました。
・４つの部屋の他にも部屋や納戸等がありました。
・荷物は、生活されていた時の、ほぼ、そのままの状態でした。
・２階の２部屋も結構、大きめのお部屋でした。
等々、一つひとつ再確認しながら、まとめていくと
・建物は約７２坪
・荷物の量は約９０㎥
・建物から搬出車両を止められる場所までの約１５０ｍを作業
スタッフが荷物を運搬して積み込む
・作業日数は約８日間
・搬出する処分場までは片道45分から１時間ほどの距離etc
になりました。
まとめ
現場で確認した諸条件を基に、概算の見積金額をお客様にお伝え
しました。
正直な話、私もちょっとびっくりしました。高くなるだろうとは
想像していたのですが、荷物の処分と解体工事を合わせるとその
金額は大きめの車が新車で買えるくらいの金額になってしまいま
した。直ぐに納得して依頼できるような金額ではありません。
こちらとしても、どうされますか、と簡単に伺えるものではあり
ませんでした。
再度、種々、検討して、改めてご連絡することで、その場を離れ
ましたが、若し、もっと早くから荷物の整理をしていれば、負担
は軽減されたのではないかと考えさせられました。
たらればの話になってしまいますが、お母様がご健在であられた
内に片付けられる物は片付けておけば、これほどの費用負担には
ならなかったでしょうし、又、その時に買取れるものがあったら
費用の軽減にもなったのではないかと思います。
費用面でもそうですが、仮に荷物を行政で処分してもらうように
お客様の手で片付けようとすると、どれだけの手間や日数が掛か
るのか分かりません。私が、その作業をすることを考えても、は
たして、いつ終わるんだろうと考えてしまいます。
結果論にしかならないかもしれませんが、生前整理は少しでも早
く初めておいた方が良い、遅くなればなるほど後が大変になると
改めて考えさせられました。
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